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みくしのセルフィで自分がはまったとある設定で勢いだけで書いたSS第二弾。
こっちはメトロネタです。FY。
そして季節物・・・。なので、早くしないと旬を逃すってことで慌ててアップ。
てゆか、既に札幌では旬を逃しました・・・。あああ。
前日あんまし寝てません。
テンション上がりすぎです。
旭川行きのバスの中で揺られながら書いたものを打ってます。
合言葉は、「唸れ、両手! 消え去れ、羞恥心!」でお送りしております。
なお、SS第一弾のリボネタはみくしで一部公開としてアップしとります。
よろしければそちらもどうぞ。
「せ・ん・ぱぁ・い★」
聞き慣れた声で、聞き慣れた単語が聞こえたので、
「なんだよ、副・・・」
都心、と続けようとしたのだが、振り返った先で見たもののせいでできなかった。
「なんだ、お前、その格好は。」
代わりに出たのはそんな言葉。
見慣れた姿は見慣れない格好をしていた。
「花火大会ですから。」
「いや、そーではなく。」
浴衣を着た後輩は、さも当然のように答えた。
「銀座さんに着付けてもらったんですけど、何か変ですか?」
「なんで、女物着てるんだよっ」
後輩の着ている浴衣は可愛らしいピンクの明らかな女物であった。
「可愛くないですか?」
後輩はキョトンとしながら自分の姿を見回している。
「浴衣自体は可愛いかもしれないが、なんでそれを男のお前が、がっちり育ったお前が着てるのか、と聞いているんだよっ」
「え~、だって先輩は着てくれないでしょ?」
「何で、俺が出てくるんだよ・・・」
「それならボクが着るしかないじゃないですか。」
当然です、とばかりに言い切った後輩を見ているといつものように頭痛がしてくる。
「みんな、そーだね、って同意してくれましたけど。」
「・・・みんなって」
「銀座さんとか、丸ノ内さんとか、半蔵門さんもいたかな。」
「だ、誰1人止めなかったんだな・・・」
その様子が簡単に想像できてしまって、頭痛が悪化するのを感じた。
「ほんとは先輩用のも持ってきたんですけど。」
「俺用?」
「ハイ。でも、先輩忙しそうだなあ、と思って待ってたら、もう花火大会始まっちゃう時間になってたんですよね~。」
言われてから時計を見ると、確かに花火が始まるまであと10分くらいしかない。
「なんだよ、お前、ずっと待ってたのか?」
「そうですよ。声をかけるタイミングが無いかな~と思って待ってました。」
きっとこの後輩のことだから、30分や1時間くらいは待っていたことだろう。
その姿を想像して小さく溜息をつく。
「わかった。ちょっと待ってろ。最後を片付けてくるから。」
「ハイ。」
返事は昔と何も変わっていないことに苦笑してしまった。
駅員たちに先に退出することを伝えると、後輩が1時間以上も前から待っていたことを教えられた。
やっぱりな、と思いつつも、後輩のもとに戻る足は自然と駆け足になるのだった。
「待たせたな、副都心。」
ぼんやり立っていた後輩に声をかけてやると、ぱぁっと笑顔になる。
なんだかんだ言っても可愛い後輩なんだよな、と思う。
「じゃ、行きましょうか、先輩。」
当たり前のように彼と手を繋いで歩き出した後輩の姿に、「ガキの頃のままだな」と苦笑していた彼は、前を向いて歩き出した後輩が『後であの浴衣を着てもらって脱がしてやろう』なんて、全く子供ではないコトを考えていることなんて、全く気付いていないのであった。
了。(2010.7.25)
以上です。
読了ありがとうございます。
せるふぃで金髪ショートをゲットしながらFに色んな服を着せるつもりで遊んでいたら、妙に女装に凝ってしまったのです。
そんなときに女物の浴衣を貰ったりしたもので、つい。
そんなノリでした。
ちなみに、これを書いていたメモ帳は鉄子の味方、札駅三●堂で購入したPictrain(メトロ)です。
ピッタリだね★
それでは~。